ふりがなの無い名簿を並べ替えられずに諦めた日

kamitool 運営者・個人開発の記録

受け取った名簿を五十音順に並べ替えようとしたら、Excelの並べ替えが思ったとおりに動かなかった。ふりがなを1件ずつ手で打っていた作業と、そこから作ったツールの話を書く。

木目のデスクの上に、名前の一覧が印刷された紙、ふりがなを鉛筆で書き足した跡、五十音表のカード、消しゴムが置かれている様子。
ふりがなの列が無い名簿は、名前の横に読み方を書き足すところから始まっていた。

「昇順に並べ替え」を押しても、五十音順にならない

他部署から受け取った名簿を、名簿として配る前に五十音順に並べ替える必要があった。Excelで名前の列を選び、「昇順に並べ替え」を押した。

出てきた結果は、五十音順ではなかった。「阿部」が「渡辺」より後ろに来ていることもあった。Excelの並べ替えは、文字コードの順番で並べる。同じ「あ」から始まる名前でも、漢字としてのコード順は、読みの順番とは一致しない。

ふりがなの列を作る作業が、名簿より大きくなった

正しく並べ替えるには、ふりがなの列を用意して、その列を基準に並べ替える必要があると分かった。名簿にふりがなの列は無かったので、1件ずつ読み方を確認しながら入力していった。

名簿を整えるための下ごしらえが、本来の作業より大きくなってしまった。

気づいたのは「読みの一覧を先に持っておけばいい」ことだった

1件ずつ調べるのではなく、よくある姓とその読みの一覧をあらかじめ持っておき、名前の姓の部分と照合すれば、多くの名前は自動でふりがなが振れる。姓名分割のツールと同じ辞書の考え方を、読みの判定にも使えることに気づいた。

すべての名前を完璧に判定できるわけではないが、機械で分かる分だけ先に埋めて、分からない分だけ人が確認する形にすれば、下ごしらえの時間は大きく減る。

ここで書いたツールを、実際に試す

名簿を五十音順に並べ替えるツールを開く

実際にどう動くか

氏名のリストを貼り付けると、姓の読みを辞書から判定し、五十音順に並べ替える。ふりがな付きでコピーもできる。

入力並べ替え後
渡辺, 阿部, 佐藤(順不同)阿部, 佐藤, 渡辺(読みの五十音順)

読み方が複数ある名字は、確認の印を付ける

「東」「河野」のように、複数の読み方が知られている名字がある。このツールは、こうした名字に確認の印を付けて表示する。並び順そのものは一般的な読みを仮に使うが、正式な読みは本人に確認する前提を崩さないようにしている。

作ってみて変わったこと

ふりがなの列を作る作業が、貼り付けた瞬間にほぼ終わるようになった。確認が必要な名前だけに絞って本人確認をすればよくなったので、100件の名簿でも下ごしらえに時間がかからない。

並べ替え自体は、Excelの機能としては昔からある。変わったのは、並べ替えの前段階——ふりがなという材料をそろえる部分——にかかる時間だった。道具が足りないのではなく、道具を使うための準備に時間がかかっていた、という気づきは、他の作業を見直すときにも役に立っている。

使うときの注意

五十音順はあくまで目安として使うことをおすすめする。正式な名簿として配布する前や、来賓の紹介順のように間違いが目立つ場面では、確認の印が付いた行を必ず見直してから使っている。読みの判定を機械に任せることと、最終確認を機械に任せることは別だと考えている。

よくある質問

読みを100%正しく判定できますか?

できません。同じ字でも複数の読み方がある名字は、確認が必要な行として表示されます。最終的な読みは本人に確認することをおすすめします。

名前(下の名前)の読みも分かりますか?

姓に比べて名は読み方の幅がさらに広いため、このツールは主に姓の読みを判定して並べ替えに使っています。

すでにふりがな付きの名簿にも使えますか?

使えます。ふりがなの列があればそちらを優先して並べ替えます。無い場合だけ辞書で判定します。

会社名や団体名が混ざった名簿でも使えますか?

使えますが、会社名は姓の辞書とは判定の仕組みが異なるため、読みの精度は個人名より下がります。人名中心の名簿での利用を想定しています。

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