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視聴者参加型の配信の進め方。募集から順番、終了までの流れ
ゲームに視聴者が入ってくる、対戦に誘う、質問に答えてもらう。視聴者参加型の企画は、配信が盛り上がる一方で、進め方が曖昧だと、待たされる人や、選ばれなかった人の不満が出やすい形でもあります。この記事では、募集から終了までを5つの段階に分けて、それぞれで決めておくことと、よくある失敗をまとめます。
参加型企画で起きやすいこと
参加型の企画では、配信者と視聴者のあいだに、ふだんの配信より多くのやり取りが生まれます。その分、決めていないことが、そのまま混乱の原因になります。たとえば、募集の合図が曖昧だと、コメントが流れて見落とします。順番の基準が示されていないと、「自分はいつ呼ばれるのか」が分からず、途中で離れる人が出ます。終わり方が決まっていないと、いつまでも続けることになり、配信者の負担が大きくなります。
反対に、流れが事前に決まっていて、視聴者にも伝わっていれば、多少のトラブルがあっても、落ち着いて対応できます。参加型の企画で大切なのは、盛り上げる工夫よりも先に、「誰が、いつ、どうやって参加できるか」を、誰が見ても分かる形にしておくことです。
全体の流れを5つの段階で考える
どの企画も、次の5つの段階に分けると整理しやすくなります。ゲームの種類や、人数が違っても、基本の骨組みは同じです。
| 段階 | 決めること | 視聴者に伝えること |
|---|---|---|
| 1. 企画の設計 | 人数、1人あたりの時間、参加の条件、やらないこと | (まだ伝えない。固まってから) |
| 2. 募集 | 受付の方法、受付の時間帯、締め切りの合図 | 参加したい人は、いつ、どこで、何をすればよいか |
| 3. 受付 | 名前の確認、重複の整理、人数の上限 | 受け付けた人の名前の表示、待機の人数 |
| 4. 進行 | 順番の決め方、呼び出し、交代の合図 | 次の人は誰か、あと何人待っているか |
| 5. 終了 | 最後の1人の決め方、お礼、次回の予告 | 今日はここまで、という区切り |
下の節では、この段階を順番に見ていきます。
段階1 企画の設計で、先に決めておくこと
募集を始める前に、配信者の側で決めておく項目があります。ここが固まっていないまま募集すると、途中でルールを変えることになり、視聴者の信頼を損ないます。
- 同時に参加できる人数。ゲームの仕様や、通信の状態から、現実的な数にします。
- 1人あたりの時間、または試合数。時間で区切るか、1試合で交代するかを決めます。
- 参加の条件。フォロー、年齢の目安、使うアカウントの種類、ゲームの所持の有無など。
- 参加できる回数。1日に何回まで並べるか。一度参加した人が、もう一度並んでよいか。
- やらないこと。個人情報を聞かない、荒らし行為があれば交代してもらう、など。
参加の条件は、少ないほうが運営は楽です。条件が多いと、確認に時間を取られ、配信が止まります。確認が必要な条件は、本当に必要なものだけに絞ります。
また、ゲームや配信サイトには、それぞれ規約があります。フレンドコードの扱い、他の人のアカウント情報の公開、ゲーム内の招待の方法など、公開の場で扱ってよいかを、事前に確認しておいてください。ここは、サービスごとに違うので、この記事では一般論にとどめます。
段階2 募集のしかた
募集の方法は、大きく3つあります。配信のコメント欄で受け付ける方法、決まった合言葉をコメントしてもらう方法、配信とは別の場所(外部のフォームなど)で受け付ける方法です。
| 方法 | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| コメント欄に、参加したい旨を書いてもらう | 少人数で、気軽な企画 | コメントが流れて見落とす。数が増えると拾いきれない |
| 決まった合言葉を書いてもらう | 人数が多くなりそうな企画 | 合言葉の周知が必要。ほかの話題と混ざらない利点がある |
| 外部のフォームなどで事前に受け付ける | 日程を決めた、大きめの企画 | フォームの管理の手間。個人情報を集めすぎない |
どの方法でも、募集の文面には「受付の時間帯」と「締め切りの合図」を入れておきます。たとえば、「ゲームを始める前の15分間だけ受け付けます」「受付を締め切るときは、画面でお知らせします」のように書きます。いつまでも受け付け続けると、後から来た人との間で、順番の不満が出やすくなります。
募集の合図は、配信画面にも出しておくと安心です。コメントを読み上げるだけでは、途中から来た人に伝わらないためです。流れる告知テロップを使えば、「参加希望は、コメントに『参加』と書いてください」のような、毎回同じ案内を、画面の下に出し続けられます。詳しくは、告知ティッカーのページをご覧ください。
段階3 受付で名前を整理する
受付では、参加希望の名前を、1か所に集めます。紙のメモでも、表計算でも構いませんが、配信中に素早く扱えて、画面にも出せるものが便利です。
名前を集めるときに起きやすいのは、同じ人が、2回書き込むことです。表示名が似ている人がいることもあります。また、名前の表記は、全角と半角、大文字と小文字で、見た目が違っても、同じ人ということがあります。視聴者参加型の順番待ちボードは、名前を入れるとき、前後の空白を取り除き、同じ名前(全角と半角、大文字と小文字の違いは同じとみなす)がすでにあれば、追加できない作りになっています。重複の見落としを減らす助けになります。
無料版では、待機の人数は10人までです。上限があるツールを使う場合も、そうでない場合も、「今日は何人まで受け付けるか」を、あらかじめ決めておきます。上限に達したら、「受付はここまでです」と、はっきり伝えます。
受け付けた名前は、いったん声に出して読み上げると、本人が気づけます。「呼ばれたのに、返事がない」という事態は、名前の読み間違いや、聞こえていないことが原因になることが多いためです。読みにくい表示名の人には、「何とお呼びすればよいですか」と、確認しておくと安心です。
段階4 順番の決め方と、進行のしかた
順番の決め方は、大きく2つに分かれます。先着順にするか、抽選にするかです。
| 先着順 | 抽選 | |
|---|---|---|
| 分かりやすさ | 高い。受け付けた順に呼ぶだけ | 当選の理由は運。事前の説明が必要 |
| 不満の出方 | 「配信に来るのが遅かった人が不利」という声が出ることがある | 「何度も外れる」という声が出ることがある |
| 運営の手間 | 少ない | 抽選の時間が必要 |
| 向いている企画 | 参加人数が少なく、全員が参加できる企画 | 希望者が枠より多い企画 |
希望者が枠より少なければ、先着順で全員が参加できるので、抽選は要りません。希望者が多いときだけ、抽選を使います。先着順は、順番待ちのボードで管理できます。ボードには、先頭の人が「次の人」として大きく出て、そのあとの4人が番号つきで並びます。5人を超える分は、「ほか ◯人」と、人数だけが出ます。視聴者は、自分がいま何番目あたりにいるのか、おおよそ分かります。
抽選にするときは、参加者抽選ルーレットが使えます。名前を1行に1人ずつ書いておくと、クリックで名前が切り替わっていき、1人に止まります。当選した人は、次の抽選から外れる初めの設定なので、続けて抽選しても、同じ人が選ばれません。無料版で対象にできるのは先頭の6人までなので、希望者が多い場合は、先にほかの方法で6人に絞るか、数回に分けて使うことになります。抽選を公平に見せる考え方は、くじ・抽選を公平に見せるための考え方にまとめています。
進行中は、次の3つを、毎回同じ手順で行うと、配信が止まりにくくなります。
- いまの参加者の終了を告げ、お礼を言う
- 次の人の名前を呼び、画面のボードを進める(順番待ちボードの「呼び出す」を押す)
- 呼ばれた人が来るまでの間、待機の人数や、次の人の準備を、視聴者に伝える
呼んでも反応がない人は、いつまでも待たずに、次の人へ進みます。待つ時間は、事前に決めておきます。たとえば、「呼んでから、1〜2分の間に返事がなければ、次の人にします」と、ルールとして伝えておけば、角が立ちません。呼び出しを押し間違えたときは、ボードの取り消しの操作で、1つ前の状態に戻せます。無料版で取り消せるのは、1回分です。
段階5 終わり方を決める
参加型の企画は、終わりを自分で作らないと、だらだらと続きます。終わり方には、次のような型があります。
- 時間で区切る。「あと30分で終わりです」と、途中で予告する。
- 人数で区切る。「今日は5人までです」と、始める前から決めておく。
- 勝ち負けや、ゲームの区切りで終える。「次の1試合が最後です」と告げる。
終わりが近づいたら、「最後の1人」を、はっきり伝えます。「あと1人で終わりです」と告げておけば、待っている人は、見通しが持てます。受付を締め切った後に来た人には、「次回の参加を、お待ちしています」と、次への案内を出します。
締めくくりには、参加してくれた人へのお礼と、見ていた人へのお礼を、別々に言います。参加していない人にとっても、配信は価値のある時間だったと伝わります。また、次回の企画の予定が決まっていれば、日時を伝えます。告知文の書き方は、配信告知文の書き方で説明しています。
参加者への声かけで気をつけたいこと
参加型の企画では、参加者との会話も、そのまま配信に映ります。そのため、声かけの仕方にも、いくつか気をつけたい点があります。まず、参加者の名前は、受付で確認した表示名で呼びます。本名や、配信の外での呼び名を出すと、本人が望まないことがあります。次に、上手い下手を、強く評価する言い方は避けます。ゲームの腕前に差がある企画では、初めての人が、萎縮してしまうためです。
また、参加者が緊張して、うまく話せないことも、よくあります。最初の一言は、配信者の側から、「聞こえていますか」「今日は、どこから来ましたか」のように、答えやすい質問から始めると、場が和らぎます。答えにくい質問や、年齢、居住地、職業を聞き出すような質問は、避けてください。
参加者の声や、画面に、本人以外の情報が映り込む場合もあります。ボイスチャットを使う企画では、同居の家族の声や、部屋の背景が、入ってしまうことがあります。参加前に、「声が配信に乗ります」と伝えておき、配信に映してよいかを、本人に確かめておくと、あとで困りません。録画やアーカイブを残す配信では、特に大切です。
人数が多い企画と少ない企画の違い
参加希望が、枠の数より少ない企画では、募集から終了までの流れは、単純です。受け付けた順に、呼ぶだけで済みます。この場合は、抽選の演出は要りません。むしろ、ボードで順番を見せることで、「待っていれば必ず順番が来る」という安心感を作れます。
希望者が、枠の何倍にもなる企画では、受付の段階で、一度、整理が必要です。コメントの量が多いと、全部の名前を拾うことは、現実的ではありません。この場合は、受付を短い時間に限る、合言葉で数を絞る、外部のフォームで事前に受け付けるなど、入り口の側で数を調整します。そのうえで、残った名前から、抽選で決めます。
どちらの場合でも、「何人まで受け付けるか」「落選した人にどう伝えるか」を、先に決めておきます。落選した人が、次回も参加したくなるように、「また挑戦してください」と、次回へつながる言葉を添えます。
よくある失敗と、その対策
| 失敗 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 受付の締め切りが曖昧 | 後から来た人が、順番に割り込んだと感じる | 受付時間を決め、締め切りを画面で知らせる |
| 順番の基準を言わない | 特定の人を優遇しているように見える | 先着か抽選かを、募集の時点で告知する |
| 待機リストを閉じて消してしまう | 並んでいた人の情報が失われる | 順番待ちボードは、閉じると待機の名前が消える。別のメモにも控える |
| 呼び出しの待ち時間が長い | 配信が止まり、見ている人が離れる | 返事を待つ時間を決めておく |
| 参加者のマナーの問題 | 配信の雰囲気が悪くなる | 事前に、交代してもらう条件を伝える |
| 終わりの合図がない | 延々と続き、配信者が疲れる | 人数か時間で上限を決める |
順番待ちボードの待機リストは、ブラウザを閉じたり、OBSのソースを更新したりすると、空になります。長い企画では、いま並んでいる人の名前を、別のメモに写しておいてください。
当日のチェックリスト
- 人数、時間、参加の条件、参加できる回数が、決まっている
- ゲームや配信サイトの規約を、確認した
- 募集の文面に、受付の時間帯と、締め切りの合図が入っている
- 順番の決め方(先着か抽選か)を、視聴者に伝えた
- 順番待ちボードや抽選ツールを、OBSで映して、確認した
- 呼んでも反応がないときの、待ち時間を決めた
- 終わりの条件(時間、人数、区切り)を決めた
- 参加者に聞かない話題(個人情報)を、頭に入れた
- 待機リストを控えるメモを、用意した
まとめ
視聴者参加型の企画は、募集、受付、順番、終了の4つに、企画の設計を加えた5段階で考えると、抜けが少なくなります。順番は、人数が少なければ先着順、希望者が多ければ抽選と、状況で使い分けます。どの方法でも、決め方を先に伝えておくことが、公平に見えるための第一歩です。ツールは、その運営を助けるものです。順番待ちボードと抽選ルーレットは、どちらも無料で、登録なしに使えるので、小さな企画から試してみてください。